■ KRボンドとは
◎特長
・ホルムアルデヒド等の有害物質を含みません。
・中性タイプであるので、木材の変色がほとんどありません。
・速硬化タイプで、生産効率が向上します。
・冷圧から熱圧、高周波プレスまで対応可能です。
・異種材料との接着が可能です。
・耐水性、耐久性、耐熱性、耐溶剤性に優れています。
◎KRボンド(水性高分子-イソシアネート系木材接着剤)の推奨使用方法
①基材の調製
乾燥させたひき板(ラミナ)は欠点等を除去し、フィンガージョイントによって必要な長さにします。その後プレーナー等で厚みムラを調整します。
ラミナ精度及び含水率は、JAS集成材の製造基準書等を参考にしてください。
(例:厚みムラ0.1㎜以内、含水率7~12%等)
② 配合
主剤と架橋剤を主剤/架橋剤=100/15(重量部)となるようにハンドミキサー等を使用して十分攪拌して下さい。架橋剤は主剤中に油状に残っていないこと、接着剤の色が架橋剤と混合され均一な淡黄色になっていることを目視で確認して下さい。
1回の配合量は、60分程度で使い切る量を目安にしてください。
② 塗布
接着する基材に混合した接着剤をスプレッター等でムラ無く、素早く、均一に塗布して下さい。塗布量は、基材、温度等条件により異なりますが、200~300g/m2 塗布してください。
③ 堆積
接着剤を塗布した基材は、外気に触れない様に素早く重ねて、10分以内に冷圧プレスで圧締して下さい。
④ 圧締
圧締圧力は基材によって様々ですが、7~12kg/cm2 の圧力をかけてください。圧締は使用する接着剤の品番や樹種によってことなりますが、30~60分以上行ってください。
圧締時にはすべての接着層から少量の接着剤が染み出しているのを確認してください。
⑤ 養生
通常の切削加工等の工程は、翌日に行えます。
JAS試験に必要な耐水、耐煮沸性等の最終性能を得るためには、3日間以上(25℃)必要です。
※KRボンドは、基材、温度等条件によって接着条件が変わってきます。
接着を行う際は、必ず当社営業担当にお問い合わせ下さい。
◎KRボンドの反応機構
主剤は水溶性高分子、水性分散体樹脂からなり、架橋剤はイソシアネート系化合物を主成分としています。イソシアネート基(-NCO)は主剤中の水酸基(-OH)等の官能基及び木材中の水酸基などと次のように反応し、3次元構造の巨大分子に変化し、強力な接着性能を成し遂げます。
◎取り扱い注意事項
・保存
5℃以下及び35℃以上の保存は避けてください。主剤、架橋剤が凍結した場合、元に戻らなくなる場合がありますので、凍結しないように
保管してください。
また、配合後の糊液は保存できません。
・品質保証期間(密閉状態にて)
主 剤:納入後 6ヶ月 (一部非該当品あり)
架橋剤:納入後10ヶ月 (一部非該当品あり)
・その他
架橋剤および糊液の取扱いは換気の良い場所で行い、眼、皮膚への接触を防止するため状況に応じ、保護眼鏡、保護手袋などの保護具を
着用してください。
各製品での安全衛生情報につきましては「安全データシート(SDS)」をご参照ください。
◎KRボンド接着剤 沿革
1971年
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■ KRボンドの基本研究開始
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1972年
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■ KRボンドの基本特許取得(国内、海外) 光洋産業(株)、(株)クラレ、(株)アサヒ |
1975年
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■ 国内接着剤メーカーへ特許実施許諾契約開始(国内6社)
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1976年
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■ KRボンドの輸出開始(欧米、東南アジア) ■ 海外へ特許実施許諾契約開始(独、米、加、豪etc) |
1981年
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■ 日本接着剤工業会規格:JAI-9「水性ビニルウレタン系接着剤」制定
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1985年
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■ 日本工業規格JIS K6806「水性高分子-イソシアネート系木材接着 剤」制定 |
1992年
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■ 日本農林規格(JAS)で構造用集成材(小断面)用接着剤として認可
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1993年
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■ インドネシア・ジャカルタに「PT.KOYOLEM INDONESIA」 設立 |
1995年
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■ KRボンドの開発により、日本化学会;化学技術賞を受賞
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1996年
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■ 中国・沈陽市郊外にKRボンド製造独資会社「沈陽光洋産業有限公 司」を設立 |
1997年
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■ 非ホルマリン合板用接着剤を本格的に販売開始
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1998年
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■ 日本農林規格(JAS)で構造用集成材(中断面)用接着剤として認可
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2003年
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■ 日本工業規格JISK6806改正
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2005年
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■ 富士工場増設
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2012年
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■ 重要科学技術史資料に弊社KRボンド製造開始当初の攪拌釜が登録 CO.,LTD. 」設立 |